第3回通常総会 資料1【第1号議案・第2号議案】
特定非営利活動法人 せんだい・みやぎNPOセンターの
2000年度を振り返り、2001年度を展望する
■2000年度を総括して
1. 社会情勢/NPO創生期から展開期へ
私たち、せんだい・みやぎNPOセンターは、この2001年11月1日で設立4周年を迎えます。この12月1日にはNPO法施行3周年になり、10月1日より新しいNPO税制が施行されることになっています。この数年の社会の動きはたいへん激しいものがありました。地方分権と介護保険が2年度目に入り、省庁再編、情報公開制度、特殊法人改革など、さまざまな改革が進められつつあります。これらは20世紀型の政治・社会システムからの脱却のためのさまざまな取り組みに他なりません。その中で、NPO法人は4,500団体を越え、恐らく2004年度には、全国で1万余のNPO法人が誕生することでしょう。
このような背景を踏まえて、私たち、せんだい・みやぎNPOセンターは、東北・宮城の地において、NPOセクターの力量構築と行政セクター・企業セクターとのパートナーシップ形成に重点を置く事業展開をしてまいりました。たくさんのNPO法人が生まれ、NPOに対する期待が高まるのと平行して、NPOに対する社会の視線も厳しくなっていきます。透明性の確保、事業成果の責任など、総じて内容のあるNPOがますます求められる時代になっていきます。
いままでの4年をNPO創生期と捉えるならば、これからの数年はまさにNPOの展開期であろうと思われます。展開期にふさわしい当センターの目標と事業を、長期的な視野にもとづいて提案していきたいと思います。
2. せんだい・みやぎNPOセンターのこの1年
さて、当センターの法人2期目にあたる昨年は、中期目標「わかりやすく役に立つ支援・サービス、責任感と存在感のある社会的発言、透明感のある運営と説明責任(アカウンタビリティ)によって、すがたの見えるNPOセンターになることを目指します。」にもとづき、3つの基本方針、4つの活動の柱、そして5つの重点事業を行ってきました。事業規模も1年目と比較にならないほど大きなものになり、専従スタッフは残業に残業を重ねて、拡大した事業を精一杯担った1年でした。
その甲斐あって、仙台市市民活動サポートセンターの管理運営受託費用を除く、本体事業費における行政からの委託金の比率は約15%程度と、多様な独自財源の確保に成果を上げています。
また、懸案であった税制優遇制度の実現も、県および国への働きかけの中から、一定の成果を上げたと言えるでしょう。NPO研修関連事業も数多くの講座や経営相談を開催しました。そして、企業とNPOを結ぶ仕組みをつくろうと日本財団の助成を受けて「サポート資源提供システムの開発」を行い、2年目の今年は、いよいよシステム運用に入っています。
仙台市市民活動サポートセンターは毎月利用者が増加しており、平成12年度の総利用者数は、約37,000人になっています。また相談件数も年間1,300件におよんでいます。ますます利用しやすい施設として親しまれています。また、情報の収集・編集・発信にも力を入れ、クリッピングサービスなどの情報提供システムを整備してきました。これらは今年度のHPによる情報サービスの基礎データとして活用される予定です。
組織運営上は、理事会の積極的な関与(毎月の理事会、理事合宿、随時の相談、パワーアップセミナー講師など)、専従スタッフの能力向上、各種会議(センター会議、事業・運営会議など)の効率的運用と組織体制整備、評議員会の開催による多様な意見の反映など、円滑な組織運営が定着してきた1年であったと言うことができます。
私どもの事業展開を機能図に表したのが、次の「せんだい・みやぎNPOセンターの事業の全体像」です。

現在のところ、当センターは、地方における民間系サポートセンターとして独自の道を歩んでいます。図にもあるようなインターミディアリー(中間支援組織)としての幅広い機能を持ち、仙台市市民活動サポートセンターという行政系支援施設の管理運営を担いながら、本体のサービスとの間に役割分担と連携を確立し、独自の事業による財源を確保しつつ、全体での事業展開をしています。地方における支援組織は数多く設立されていますが、いずれも行政との役割分担に悩み、独自財源の確保が困難という壁につきあたっています。事業の総合化と多様な資金源という当センターの戦略は、いまのところ一定の成果をあげていると評価していいでしょう。ただし、今後の展開では、専従スタッフの負担の軽減を考えれば、個々の事業のボリュームが大きくなるにつれ、組織を肥大化させるのではなく、分社化や外部の人材や組織との連携によるプロジェクト型事業展開へとシフトしていく必要がありそうです。
■2001年度を展望する
1.2001年度の方向性について
宮城県の支援施設「みやぎNPOプラザ」が4月より開館していることにより、ますます類似の支援施設が増え、サービスの比較が行なわれる時代が来ます。そのなかで当センターは、ポジショニング(全国のなかの、東北のなかの、宮城県のなかの、そして仙台市のなかの)を考え、さらには3年先の社会的ニーズを見越した事業展開を行うことが必要です。同時に、仙台市市民活動サポートセンターの管理運営については、サービスの品質管理に重点を置きつつ、大町との役割分担を活かした、総合力のある支援施設としての機能充実を図ることになります。
またスタッフの専門性の育成により、マネジメントサポートやコンサルティングに多様な人材で対応できるNPOセンターを目指します。
中期目標
「わかりやすく役に立つ支援・サービス、責任感と存在感のある社会的発言、透明感のある運営と説明責任(アカウンタビリティ)によって、成果の見えるNPOセンターになることを目指します。」
2. 本年度の重点事業
(1) NPOに対する税制優遇制度の実施を見守り、NPOにとって使いやすい制度をめざし、さらなる改善に向けた取り組みを引き続き行っていきます。
(2) 企業とNPOの連携をつくりだすため、昨年度から継続している「サポート資源提供システム」開発プロジェクト(日本財団継続助成事業)を通して、地元企業とともに具体的な支援の仕組みの開発と運用を行います。このシステムの稼動によって、NPOへのさまざまな資源(中古オフィス家具、中古パソコン、資金、人材など)の提供だけではなく、多様な形でNPOと企業の橋渡しが可能になるシステムの円滑な運用をめざします。
(3) 地域におけるNPO・市民活動支援システムの体制整備は、行政のイニシアティブに頼るのではなく、民間主導で行っていくことが重要であり、当センターは、宮城の地域支援センター4つ(石巻、白石、古川、気仙沼)と共同で、組織経営力強化・交流プログラム(日本財団助成事業)を実施し、支援機能の強化と連携に向けて行動します。
(4) 評価システム研究会訪米調査(CGP助成事業)と国内研究会(日本財団助成)の継続的な開催を行い、全国規模の評価システム研究会の成果を、地域のNPOマネジメント研修などに活かします。
(5) NPOの情報公開と情報発信の支援事業として、NPO情報ライブラリーを当センター内に整備します。これはNPOごとにファイルを用意して、継続的に登録NPOから活動情報を寄せていただき、それを市民、企業、行政、マスコミなどに積極的に提供していくものです。また、サポート資源提供システム参加NPOの情報も同様にファイルされ、市民に提供されます。
(6) 今年度は、市民局委託による「市民起業家スクール」の開催と東北経済産業局委託によるコミュニティビジネスとNPOの関連調査を行いますが、私たちはこの2つの仕事を通して、今後東北地域においてますます必要とされる地域経済の担い手をどのように創出していくかが見えるような、コミュニティビジネス起業支援システムの構築へ向けて力をそそいでいきます。
以上の重点計画を通して、ますます社会に向けてNPOへの理解と共感をうながしながら、地域の課題解決にNPOの力をより一層発揮できる基盤整備を進め、行政・企業セクターとのパートナーシップによって、市民社会形成へ前進しつづけたいと思います。
本年度も、せんだい・みやぎNPOセンターの事業推進に、幅広い皆様からのご理解とご支持をいただき、当センターの活動へご参加、ご支援、ご協力をお願いいたします。